Concerns 疾患とお悩み 脳血管障害
再生医療による脳血管障害治療
脊髄損傷治療・麻痺回復治療は、中枢神経に障害を持つ患者様に対し、血管新生や神経再生効果によって症状を改善する目的で、患者様自身の脂肪組織由来間葉系幹細胞(mesenchymal stem cells;MSC)を採取して必要な細胞数培養した後、静脈内に投与する 治療法です。当該再生医療では幹細胞等の細胞と、それらの細胞が産生するサイトカインや成長因子が、損傷した組織の修復や改善を行う と考えられています。また、一部の研究では幹細胞それ自体も組織の修復に関与する可能性が示唆されています。この脊髄損傷治療・麻痺 回復治療で投与する細胞の数は、患者様の体格や症状の度合いによって異なりますが、静脈投与1回あたり0.5億個~1億個としています。原則、治療後6ヵ月後の経過観察を行いますが、医師の判断によって6ヶ月を満たない期間において再投与することもあります。

何らかの原因で脳の血管が破れたり、つまったりする脳出血や脳梗塞、そうなると脳細胞に血液や栄養が届かず約3~6時間で脳細胞が死ぬことになり、元には戻らないと言われています。しかし、再生医療による治療で一度機能しなくなった脳細胞が復活し、脳卒中の後遺症を改善できることがわかってきました。もともと我々の身体にある幹細胞は神経、血管、骨、軟骨などに変化することがわかっています。その幹細胞を培養して数を増やし、いろいろな組織に変化する性質を利用して脳細胞を再生させます。今では脳血管障害の再生医療の研究が進み、安全性が高く効果があると認められ、世界でも注目されている治療法となりました。
再生医療(幹細胞治療)で期待できる治療効果
- 身体の機能(後遺症)回復
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脳血管の損傷により一度壊れた脳細胞を再生医療で修復することで、麻痺や呂律困難などの後遺症の回復が期待できます。
また、幹細胞の力で炎症をおさえ痛みや痺れの緩和も期待できます。 - 脳卒中のリハビリ効果を
高める - 再生医療と並行してリハビリを行うことで、幹細胞が損傷した脳神経を再生および修復させて、より身体機能の回復の効果を高めることができます。もちろん、発症後数年経った方でも回復の期待はできます。
- 再発防止
- 再生医療(幹細胞治療)の効果として、脳神経細胞の修復および再生と、脳の血管を新しく再生させるという2つの大きな作用があります。それに伴い、脳卒中の再発を予防します。