Concerns 疾患とお悩み 膝の痛み

再生医療による膝の痛みに対する治療

PRP療法
PRP:Platelet Rich Plasma(多血小板血漿)

患者さんの血液から抽出した成分を薬にして関節に注射し、痛みや炎症を抑える治療法です。
血液中に含まれる血小板は、成長因子を分泌して免疫を調整し、傷んだ組織を修復する作用をもちます。また、関節の炎症を抑える抗炎症性サイトカインを分泌し関節の炎症を抑え、痛みを抑える効果が期待されています。

APS療法
APS:Autologous Protein Solution(自己タンパク質溶液)

PRPをさらに濃縮し、より多くの成長因子と抗炎症物質を抽出した成分を薬にして関節に注射します。
白血球などの細胞成分を残すことで、炎症を抑えるなど様々な治療効果が期待されています。

PFC-FD療法
PFC-FD:Platelet-Derived Factor Concentrate Freeze-Dried(自己血小板由来成分濃縮物)

PRPをさらに濃縮し、より多くの成長因子を抽出したあとに凍結乾燥させた薬を関節に注射します。
細胞成分を取り除くことで注射後の副反応が少ないのが特徴です。再生医療センターで製造するため、採血から治療(注射)まで1か月程度かかります。

脂肪由来間葉系幹細胞(ASC)治療について

ASC治療とは患者さん自身の脂肪を使った再生医療です。
この治療法では、患者さんの脂肪から特別な細胞(幹細胞)を取り出します。この細胞は、肝細胞自身を増やしたり、骨や軟骨など他の種類の細胞に変わる能力を持っています。この細胞を傷んでいる部位に注射することで、損傷部分の修復や再生を促します。また、幹細胞から分泌される様々な成分が痛みや炎症をやわらげます。
ASC治療はPRP治療の効果に加えて軟骨を再生する効果が期待できます。

治療の流れ

まず、患者さんのお腹から小指の先くらいの脂肪を取ります。その際、1~2cmくらい皮膚を切開しますが、局所麻酔をしますので痛みはほとんどありません。
その脂肪から幹細胞を取り出して培養し、それを関節に注射します。その細胞が関節の中で働いて、傷んだ部分を直します。入院不要で、日帰りで受けられる治療法です。
※細胞の培養には、約8週間前後かかります。

Contact